バイバイ、FAZE [FAZE]
本日を持って、一年の月日を共に歩んだ相棒が旅立って行った。最近はBWSの出番が多く、駐輪場で眠る時間が多かったとはいえ、いざ、手元を離れるとなるとやはり寂しいモノなのだなぁと痛感。過去にも何度かの経験はあるのだが、やっぱりコレばかりは慣れないなぁ。
…という事で、今日はしんみりとFAZEの思い出を語ってみる事にする。
□納車
ZX-10Rから乗り換え、納車されたばかりのFAZE。フルノーマルで、乗った時の感想はなんだコレ…やっちまったかなぁと言うのが正直な感想。まぁ1000ccから250cc、175psから21psだったので仕方が無いのだが。…んーあんまし、ファーストインプレッションは良くなかったかな。
□湘南
ある程度、車体になれた辺りでプチツーに出る。高速走行の確認とちょうど良い時期だったので湘南へ。画像は134沿いで、SR等も良くここで撮影したっけなぁ。この辺りになると車体の非力さにも慣れ、徐々に自分のバイクになっていった気がする。
□旅仕様
うっし、一応高速にも乗れるし、今年はこれで東北に行ってみっか!…という事で、FIZのツーバッグなどを装着した旅仕様。スクーターは本体に収納スペースがあるから、バッグに余裕が持てて良いよなぁと痛感する。10Rの時はホントに最低限しか積めなかったし。
□ツーリング
喜多方へ…は良いのだが、常磐道→磐越道と乗り継いでFAZEは心底、高速道路に向かない車体と知る。排気量の小ささもあるのだが、何よりもスクーターは高速道路に向かないのだと痛感…する代わりに、下に下りたら大型バイクとは比較にならないほど快適。
□喜多方駅前
例年通りに喜多方を楽しみ、最後の出発前に喜多方駅で撮影。行きの苦労から下道で帰ろう!…と意気込んだは良いが、4号に合流してしばらくして雨が降り出し、長距離+下道+雨のコンボに心が折れかける。まぁ、今となってはそれも、良い思い出なんだけども…ね。
□SK8
ツーリングのみならず、通勤にも普段の遊びにも活躍してくれたFAZE。SK8のデッキが納まる収納力には随分と助けられたなぁ。10R等のSS系に比べて、「日常」を共にできる楽しさがある、車体だった。「走りに行く」車体ではなく「どこかへ出かける」車体。距離感はどの車体よりも近く。
□事故修理
3車線の内、真ん中の走行車線を走行中、追い越し車線からいきなりの車線変更…と言う素晴らしい腐れた事故にて、車体の右側を損傷。まぁ低速での転倒で車体自体のダメージは少ないのだが、カウル類は全損。相手が無保険車とあって苦労したんだよなぁ、この時は。
□復活
年末に車に当てられてから、数ヶ月は乗れない日々が続き、何とか復活!この時は素直に嬉しかったなぁ。BWSがあるので足には不自由してなかったし、乗れる乗れないではなく復活した!と言う事自体が嬉しかった。そしてこの辺りから微妙にマイナーチェンジ。
□ペインティング
事故の修理の際に、同金額なら…と社外エアロへと変更して、10Rの時にお世話になった塗装屋さんにペイントを依頼。デザインは僕が決めて、塗装に。より一層、僕自身の分身として愛着が湧いてくる。フェンダーも塗装したし、テールカウルにも同じラインを引いて完成、
□パワーチェック
この辺りから、街中のアシ…と言う意識から、自分だけの一台と言う意識が強くなり、それならばキチンとした吸排気が必要だし、加速騒音で削られている領域の補正もWRで…となって、シャシダイに乗せてのパワーチェックまで行ったり。…シャシダイに乗せるビクスクって中々、無いよなぁ。
□峠仕様
ある程度、車体からのレスポンスを引き出したところで、じゃあ峠に持ち込んでみよう…という発想になり、まずはタイアから…と弄りだしてそこそこに走れるようになり、今の形状に至る。スクーターとはいえ、2輪は走ってナンボ、曲がってナンボと言う僕自身の意識を再確認。
…と色々な思い出を経て、色々な意識の変移があって今の形に至る。
正直、この形状に一目惚れではあったのだが、乗った時のガックリ感と来たらもう。進まない、曲がらない、止まらない。評価軸がどうしても直前のバイクになるのは仕方が無いことで、それが最も過激なリッターSSだったので、乗り出した当時の評価は「ガッカリ」の一言。
それが徐々に僕自身に馴染んで行き、こういった2輪と言うのもあるのだなぁと認識させ、そこから僕の方向性である走行特性を磨く方向へと変化、加えてオリジナルデザインのペインティング等を施す事によって、少しずつ僕の内側に入り込んで来ていたFAZE。
でも、袂を分かつならばココだろう、と言う分水嶺へと達したので僕の元から旅立つ事となる。いろんな意味で楽しい車体だったし、僕自身に良く馴染んでいた車体だったのだが、それは僕自身と重なるほどに近くは無く、やはり僕はバイク乗りであってスクーター乗りでは無かったのだとも思う。
多分、僕がバイクに求めているのは、走行性能等もあるけども何よりも普遍性、なのだろう。ZX-10Rに乗っていた頃、これは一生、乗るバイクではないな…と思っていたのだが、FAZEもまた同様に感じていた。いつか別れの来る車体。僕の人生の何分の一かを共にするであろう相棒。
そう考えると、手放すには良い時期だったのだと思う。僕がこの車体を手に入れてより、この車体が持つネガはほぼ潰せたし、消耗品もほぼ上位グレードに交換して直ぐに手放している。勿体無い?まぁそう思うのも分からないでもない。せっかく仕上げて一番いい状態で手放すのか。
だが、逆に考えれば、今までを共に歩んできた車体を、これからも走り続けて欲しいと言う願いを込めた車体を、手放すならば絶頂期の今だろう。もう少し距離が増して消耗品も傷み始めて…そんな車体を、誰が大事にしてくれるのか?次の人に大事に…と言うならば、その状態で手放すべきだろう。
幸運にも、僕のFAZEはバイク好きの方にお譲りする事が出来た。整備士の資格を持ち、KATANAとB-kingと言う大型バイクを所有されるKさん。この方なら、乗り潰す、と言う車体を磨り潰す様な乗り方はされないと信じられる。そんな方にお譲り出来たのはこの上ない幸福である。
それは、FAZEにとっても僕にとっても。二人で色んな場所に行き、色んな体験を重ねた。期間としては1年で10,000kmと言う極普通な数字だが、数字以上の濃い時間を共に過ごせたと思う。楽しかった、悲しかった、忘れたくなるような…思い出。僕にとって最初で最後のビックスクーター。
リッターSSと同様に、もう二度と乗る事は無いだろうジャンルだが、それだけに思いは深く僕の中に刻まれてもいる。今まで本当にありがとう。君から学んだ事は少なくないし、僕もまた少なくない事を君に与えられたと思う…と言うには、自己評価が高過ぎるかもしれないが。
それでもいい関係を築けたと思う…いや、築けたと胸を張ろう。僕は僕の精一杯で乗ってきたし、君は僕を十分以上に楽しませてくれた。もう、この先の道が交わる事が無いと思うとやや寂しいが…それもまた、お互いの道。交わらなくとも道は終わらない。それぞれの、先へ。
今まで、本当に、ありがとう。そして、バイバイ、FAZE。
…という事で、今日はしんみりとFAZEの思い出を語ってみる事にする。
□納車
ZX-10Rから乗り換え、納車されたばかりのFAZE。フルノーマルで、乗った時の感想はなんだコレ…やっちまったかなぁと言うのが正直な感想。まぁ1000ccから250cc、175psから21psだったので仕方が無いのだが。…んーあんまし、ファーストインプレッションは良くなかったかな。
□湘南
ある程度、車体になれた辺りでプチツーに出る。高速走行の確認とちょうど良い時期だったので湘南へ。画像は134沿いで、SR等も良くここで撮影したっけなぁ。この辺りになると車体の非力さにも慣れ、徐々に自分のバイクになっていった気がする。
□旅仕様
うっし、一応高速にも乗れるし、今年はこれで東北に行ってみっか!…という事で、FIZのツーバッグなどを装着した旅仕様。スクーターは本体に収納スペースがあるから、バッグに余裕が持てて良いよなぁと痛感する。10Rの時はホントに最低限しか積めなかったし。
□ツーリング
喜多方へ…は良いのだが、常磐道→磐越道と乗り継いでFAZEは心底、高速道路に向かない車体と知る。排気量の小ささもあるのだが、何よりもスクーターは高速道路に向かないのだと痛感…する代わりに、下に下りたら大型バイクとは比較にならないほど快適。
□喜多方駅前
例年通りに喜多方を楽しみ、最後の出発前に喜多方駅で撮影。行きの苦労から下道で帰ろう!…と意気込んだは良いが、4号に合流してしばらくして雨が降り出し、長距離+下道+雨のコンボに心が折れかける。まぁ、今となってはそれも、良い思い出なんだけども…ね。
□SK8
ツーリングのみならず、通勤にも普段の遊びにも活躍してくれたFAZE。SK8のデッキが納まる収納力には随分と助けられたなぁ。10R等のSS系に比べて、「日常」を共にできる楽しさがある、車体だった。「走りに行く」車体ではなく「どこかへ出かける」車体。距離感はどの車体よりも近く。
□事故修理
3車線の内、真ん中の走行車線を走行中、追い越し車線からいきなりの車線変更…と言う素晴らしい腐れた事故にて、車体の右側を損傷。まぁ低速での転倒で車体自体のダメージは少ないのだが、カウル類は全損。相手が無保険車とあって苦労したんだよなぁ、この時は。
□復活
年末に車に当てられてから、数ヶ月は乗れない日々が続き、何とか復活!この時は素直に嬉しかったなぁ。BWSがあるので足には不自由してなかったし、乗れる乗れないではなく復活した!と言う事自体が嬉しかった。そしてこの辺りから微妙にマイナーチェンジ。
□ペインティング
事故の修理の際に、同金額なら…と社外エアロへと変更して、10Rの時にお世話になった塗装屋さんにペイントを依頼。デザインは僕が決めて、塗装に。より一層、僕自身の分身として愛着が湧いてくる。フェンダーも塗装したし、テールカウルにも同じラインを引いて完成、
□パワーチェック
この辺りから、街中のアシ…と言う意識から、自分だけの一台と言う意識が強くなり、それならばキチンとした吸排気が必要だし、加速騒音で削られている領域の補正もWRで…となって、シャシダイに乗せてのパワーチェックまで行ったり。…シャシダイに乗せるビクスクって中々、無いよなぁ。
□峠仕様
ある程度、車体からのレスポンスを引き出したところで、じゃあ峠に持ち込んでみよう…という発想になり、まずはタイアから…と弄りだしてそこそこに走れるようになり、今の形状に至る。スクーターとはいえ、2輪は走ってナンボ、曲がってナンボと言う僕自身の意識を再確認。
…と色々な思い出を経て、色々な意識の変移があって今の形に至る。
正直、この形状に一目惚れではあったのだが、乗った時のガックリ感と来たらもう。進まない、曲がらない、止まらない。評価軸がどうしても直前のバイクになるのは仕方が無いことで、それが最も過激なリッターSSだったので、乗り出した当時の評価は「ガッカリ」の一言。
それが徐々に僕自身に馴染んで行き、こういった2輪と言うのもあるのだなぁと認識させ、そこから僕の方向性である走行特性を磨く方向へと変化、加えてオリジナルデザインのペインティング等を施す事によって、少しずつ僕の内側に入り込んで来ていたFAZE。
でも、袂を分かつならばココだろう、と言う分水嶺へと達したので僕の元から旅立つ事となる。いろんな意味で楽しい車体だったし、僕自身に良く馴染んでいた車体だったのだが、それは僕自身と重なるほどに近くは無く、やはり僕はバイク乗りであってスクーター乗りでは無かったのだとも思う。
多分、僕がバイクに求めているのは、走行性能等もあるけども何よりも普遍性、なのだろう。ZX-10Rに乗っていた頃、これは一生、乗るバイクではないな…と思っていたのだが、FAZEもまた同様に感じていた。いつか別れの来る車体。僕の人生の何分の一かを共にするであろう相棒。
そう考えると、手放すには良い時期だったのだと思う。僕がこの車体を手に入れてより、この車体が持つネガはほぼ潰せたし、消耗品もほぼ上位グレードに交換して直ぐに手放している。勿体無い?まぁそう思うのも分からないでもない。せっかく仕上げて一番いい状態で手放すのか。
だが、逆に考えれば、今までを共に歩んできた車体を、これからも走り続けて欲しいと言う願いを込めた車体を、手放すならば絶頂期の今だろう。もう少し距離が増して消耗品も傷み始めて…そんな車体を、誰が大事にしてくれるのか?次の人に大事に…と言うならば、その状態で手放すべきだろう。
幸運にも、僕のFAZEはバイク好きの方にお譲りする事が出来た。整備士の資格を持ち、KATANAとB-kingと言う大型バイクを所有されるKさん。この方なら、乗り潰す、と言う車体を磨り潰す様な乗り方はされないと信じられる。そんな方にお譲り出来たのはこの上ない幸福である。
それは、FAZEにとっても僕にとっても。二人で色んな場所に行き、色んな体験を重ねた。期間としては1年で10,000kmと言う極普通な数字だが、数字以上の濃い時間を共に過ごせたと思う。楽しかった、悲しかった、忘れたくなるような…思い出。僕にとって最初で最後のビックスクーター。
リッターSSと同様に、もう二度と乗る事は無いだろうジャンルだが、それだけに思いは深く僕の中に刻まれてもいる。今まで本当にありがとう。君から学んだ事は少なくないし、僕もまた少なくない事を君に与えられたと思う…と言うには、自己評価が高過ぎるかもしれないが。
それでもいい関係を築けたと思う…いや、築けたと胸を張ろう。僕は僕の精一杯で乗ってきたし、君は僕を十分以上に楽しませてくれた。もう、この先の道が交わる事が無いと思うとやや寂しいが…それもまた、お互いの道。交わらなくとも道は終わらない。それぞれの、先へ。
今まで、本当に、ありがとう。そして、バイバイ、FAZE。
こんばんは。
今更ながらに、フェイズの記事へのコメントですが・・
ここ2~3週間前から、突如フェイズが気になりだし、ついには購入してしまいました。
今まで原2並の大きさのフリーウェイMF03をレストアして6年乗ってきて、遠出用に使ってきましたが、そろそろ遠出に使うには限界を感じてきていて、その代替機として急遽浮上してきたのがフェイズです。
バカデカい、ビックスクーターには前々から興味はなく、フェイズに関しても今まではまったく興味がなかったのですが、他のビクスクに比べ無駄な大きさが無く、フロント周りを除いた部分が筋肉質ぽく見えた所から興味を持ち始めた次第です。
MF03はパワーはありますが、前後10インチなので、BW'S125の方がパワーが無くても走りやすく楽しいので、遠出にBW'Sを使っていて、かなり無理をさせてました・・
フェイズが来れば、BW'Sに無理をさせなくても済むし、遠出するにもMF03よりかなり快適でしょうから、楽しみです!
by 273 (2017-08-26 23:57)
ども、こんばんは。
>今更ながらに、フェイズの記事へのコメントですが・・
半月ほど前に、W650で東北ツーに出ておりました。
この記事の際に東北の方へフェイズをお譲りし、今回、旅先でタイミングよく再会出来た為、とてもタイムリーな感じです。
その方もフェイズは気に入って頂けたようで、とてもきれいな状態で乗られていた事を嬉しく思っております。
>フロント周りを除いた部分が筋肉質ぽく見えた
あのリア周りの絞られた感じが良いですよね。
他のビクスクはどうも、腰と言うかお尻廻りが膨らみがちですし。
>MF03よりかなり快適でしょうから、楽しみです!
12インチのフェイズは、遠出の際はかなり楽だと思います。
なにしろ、東北~東京間の下道350㎞を走り抜けましたから。
あの安定感と、意外に小回りの利く車体はとても便利でしたね。
置く場所さえあれば、もう一度欲しいなと思うくらいです。
納車、楽しみですね♪
by アキヒト (2017-08-27 05:05)
そうでしたか!
現在のオーナーが大事に乗ってくれてるというのは嬉しい事ですね~
最近、バイクで走っているときに思うのですが、ただの足として雑に扱い、非常識極まりない走りをしているア〇レ〇V125をよく見かけます・・
あの手の輩には、バイクをわが子のように大切扱っている人たちの気持ちは到底分からないでしょうね・・
私もフェイズ導入の為、大切に扱ってきたMF03とはお別れですが、次のオーナーが大切に乗ってくれる人だという事を願うばかりです。
>あの安定感と、意外に小回りの利く車体はとても便利でしたね。
置く場所さえあれば、もう一度欲しいなと思うくらいです。
やはりイイ機種なんですね!フェイズで遠出をするのが楽しみです。(^^)
一応、フェイズの記事はすべて読ませて頂きました。
by 273 (2017-08-27 19:54)
ども、こんばんは。
>現在のオーナーが大事に乗ってくれてるというのは嬉しい
ええ、どんなに愛着があろうとも、自分の手を離れた車両は、
次のオーナーにお任せするしかないので、嬉しいですよね。
>次のオーナーが大切に乗ってくれる人だという
手放す以上は、文句は言えないのですが、そう願いますよね。
FAZEは本当に、良い方に引き取ってもらえました。
>ただの足として雑に扱い、非常識極まりない走りをしている
V125は価格が安い分、大事にはされないのでしょうね。
値段と価値がイコールではありませんが、乗り手の意識とは
重なる部分が大きいのだと思います。
>フェイズで遠出をするのが楽しみです。(^^)
構造上、フロント荷重が低い為、高速は良く無いかも知れません。
ですが、下道ではギア車以上に乗り易く快適な車両でした。
>一応、フェイズの記事はすべて読ませて頂きました。
個人的な感想ですが、WRの軽量化はかなり効きましたね。
フォーサイトのWRだったかな…これはおススメです。
by アキヒト (2017-08-28 20:17)