分岐点。

先日のボアアップ・トラブルより数日。

とりあえずの終着…事態の凍結とでも言おうか、問題を据え置きしている現状ながら、のりしおは問題無く走っている。燃費はかなり良くなり、低速トルクもかなり増しており、ノッキングさえ無ければ非常に乗り易い一台となっている。…その裏に、焼き付きの恐怖を潜ませたまま。

考えてみれば、名義変更を行ったのが3月の末であり、消耗品の全交換とした廃車寸前（バイク屋が引き取りを拒否したレベル）から、3ヶ月で今の状況にきたことを思えば、かなりのハイペースではある。これは、消耗品の交換を含めて、弄る度にそのポテンシャルを見せてくれたのりしおへの期待から、ボクが暴走した物に違いない。

安定（故障しない）、燃費、等の効率を最優先にすべき、通勤仕様の乗り物に、２ｓｔが初めてというフィルターに交換して次々と負荷を掛け続けた結果である事を、僕は認めざるを得ない。その結果、故障し易く燃料はハイオク、加えて燃費も良くないと言う非常に、問題のある車体を生み出してしまったのだ。ボクが、そういったモノにしてしまったのだ。

それが、趣味の車体であるならば、問題は無い。だが、それとは比較にならない趣味食の強い相棒がボクには居る。サーキットモンスターとして生まれ、公道では問題の方が多いＺＸ－１０Ｒと言う相棒が。コイツがあってこそのボクであり、僕があってこそのシラタマと呼べるほどの相棒。…悲しいかな、のりしおはそこまでのポテンシャル（僕の中で）を秘めては居ない。

そして今のこの現状。修理…というか、調整にかかる費用は安くは無いだろう。

そして、この先にかかるであろう費用。例えば、117ｃｃに上げたコトによりトルクは増しており、次回のブレーキ交換時には、少なくとも200φと両押し2podのキャリパーは必須と思われる（現状ですら、充分な制動力を得られていない。これでキチンとパワーが出れば…）。前足もメンテ…交換したいし、今後も乗り続ける事を考えれば、まだまだ、やっておきたい事は山のようにある。

問題は、通勤用として、この先もずっとのりしお…グランドアクシスに、乗り続けていくのかと言う事。

その回答は悩むまでも無い。否、の一言となる。ノーマルも含め弄った結果も含め…ボクは体感的にも、将来的にも２ｓｔを選び続ける理由が圧倒的に少ない。スロットルを戻す度に振動のあるE/g、なのにエンブレもロクに効かないブレーキに頼るE/g。燃焼室を必要とする為に、不恰好なチャンバーしか発売されていない現状、これからも発売されないであろう現状、定期的に補充していかなければならないオイル…等。これがグランドアクシスと言う車体でなければ、当に投げ出している。

ボクは自分が２ｓｔと言う車体に向いていない事を痛感している。

そして、その結果、４ｓｔを渇望している事も。定期的なオイル給油の面倒も無く、マフラーの変更やキャブセッティングの間違い程度で、簡単に焼きついたりはしないタフなE/g。ボクが乗り続けた4stはスクーターというジャンルではやや鈍重かもしれないが、スクーターと言うジャンルにおいて、それは最も大切な資質を兼ね備えているように思えるのだ。

実際、アクシスに乗り始めた頃から、構想はあったのだ。1年なり2年なりを経過した後、乗り換えようとの構想が。それは目指すべき車体があったから。アクシスは２ｓｔで2種スクという初めてのジャンルを教えてくれたが、その終着点としては不十分であり、その先を見据えた車体があったのだ…その車体は、かつて日記にも載せたBW's125。

その車体はある程度、中古市場にも出回り始め、25万程度での乗り出しも存在している。この先、アクシスを…のりしおを弄り続けて行けば、半年もすれば消費してしまう金額で、乗り出せるのだ。ここで「いつかは」の選択肢が、「今なら」へと変化する。もうすぐボーナス時機。業績次第だが、ある程度纏まった金額が出れば、乗り換えも不可能で無いのだ。そして乗り換えた車体へ注いでいけば…と考えてしまうのも無理は無い。

アクシス…のりしおは、どうあれ通過点に過ぎない。だが、終着としてみているBW'ｓ125であれば、「ここから」掛けていく費用はそのまま残るのだ。アクシスはどれだけ弄ったとしても、そこで終わり。その先には繋がらず、で、あるならば、その先にあるであろう、BW'ｓ125自体を購入すれば良いのではないか…？との思考に行き着く。

ここが、運命の分岐点。