スピード・ツールとしてのバイク、四夜目。 [W650全般]
前回のおさらい。おっさん、とち狂ってZX-10Rを購入する。
実はBandit400Vは大事故(廃車)&後遺症で降りている為、彼女(現奥様)の手前、スポーツモデルは乗らない事にしていた…この後はSRやモタードで遊ぶ事はあっても。
ただ、乗り換えの際にGSX-R750とGSX-R1000は常に脳内にあり、でもそれを話せば別れを切り出されるだろうなあ、と思い躊躇していたりした頃のお話。
ちなみにその頃に一度、Wを試乗するもコレは無いわぁ…と選択肢から外していた。それまでSRを乗り継いだのだが、重心の低さと取り回しの悪さにコレは…と話が逸れた。
□ZX-10R-C1(2004)
上の写真が、購入してから1年程度…の10Rの姿だった様に思う。
この頃にようやく車体に慣れ始め、パワーも少しずつ手のウチに…等と勘違い出来る程度には乗れ出した頃だったか。今でも150馬力オーバーは、公道には必要ないと思う。
初めて乗り出した時の驚きは、まず、想定した場所に止まれない事だった。
この辺りでブレーキを…と掛け始めて、想定より1m先で停車…あれ、ブレーキが弱いか、と握り込むとフルロック。暴れるリアタイア…なんだこれ、と言うのが最初の感想。
その後、少しずつ慣れ始めた辺りで、ラフにスロットルを開けた瞬間に、パンッと持ち上がるフロント。うわぁ視界が空だぜ。フロントが落ちると急加速。どこ行くの君。
雨の日は普通に発進するだけで、路面の状態によってはホイルスピンとかザラだった。
次の型(2006年式D1)からはマイルドになるのだが、とにかく最初期のC1は公道車と思えぬフレンドリーの無さだった。ラフな操作にはパワーで答えるキチガイ染みた相棒。
□オールペイント
だが。スピードツールとしては破格だった…破格以上だったと思える。
この車体で初めて『パワーに酔う』と言う事を知る。同クラスの車体で無ければ、追い掛ける事すら出来ない性能は、公道で、高速道路で、誤った全能感に支配される事も知る。
10R発売当時、この車体に並ぶ公道走行可能な市販車は、ほぼ無いというのも大きい。
リフトしない程度のワイドオープン、5,000rpm以上での変速を繰り返せば、公道で追いついて来れる車両は無い。マシンにぶら下がっただけだが、その当時は気が付けない。
おっさんのバイク人生の中で最も、スピード・ツールとして堪能出来たバイクだった。
…まあ、結果から言えば、直に車体性能を自分の力と勘違いしていた事に気が付き、自分の腕が上限に達しても操り切れない車両である事を悟り、降りる事になる訳だが。
ちなみに上で褒め倒しているが、スポーツ走行としては満点でも、街乗りとしては落第点どころか欠陥品としか思えないレベルの車両でもあった事を追記しておく。
ただ、90年代に乗り出し、バイクと言えば高性能なスピード・ツールとして認識していたおっさんにとって最上位のバイクであった事は確かで、今でも心に残る名機である。
逆に、ファッションや移動手段としてバイクを知る世代には、惹かれる事の無いバイクなのだろうとも思う。街乗り最悪・消耗品激高だからなあ、SSは。
ちなみに、10Rに乗っている最中は一度も、彼女(現奥様)に言えなかった事も追記。
実はBandit400Vは大事故(廃車)&後遺症で降りている為、彼女(現奥様)の手前、スポーツモデルは乗らない事にしていた…この後はSRやモタードで遊ぶ事はあっても。
ただ、乗り換えの際にGSX-R750とGSX-R1000は常に脳内にあり、でもそれを話せば別れを切り出されるだろうなあ、と思い躊躇していたりした頃のお話。
ちなみにその頃に一度、Wを試乗するもコレは無いわぁ…と選択肢から外していた。それまでSRを乗り継いだのだが、重心の低さと取り回しの悪さにコレは…と話が逸れた。
□ZX-10R-C1(2004)
上の写真が、購入してから1年程度…の10Rの姿だった様に思う。
この頃にようやく車体に慣れ始め、パワーも少しずつ手のウチに…等と勘違い出来る程度には乗れ出した頃だったか。今でも150馬力オーバーは、公道には必要ないと思う。
初めて乗り出した時の驚きは、まず、想定した場所に止まれない事だった。
この辺りでブレーキを…と掛け始めて、想定より1m先で停車…あれ、ブレーキが弱いか、と握り込むとフルロック。暴れるリアタイア…なんだこれ、と言うのが最初の感想。
その後、少しずつ慣れ始めた辺りで、ラフにスロットルを開けた瞬間に、パンッと持ち上がるフロント。うわぁ視界が空だぜ。フロントが落ちると急加速。どこ行くの君。
雨の日は普通に発進するだけで、路面の状態によってはホイルスピンとかザラだった。
次の型(2006年式D1)からはマイルドになるのだが、とにかく最初期のC1は公道車と思えぬフレンドリーの無さだった。ラフな操作にはパワーで答えるキチガイ染みた相棒。
□オールペイント
だが。スピードツールとしては破格だった…破格以上だったと思える。
この車体で初めて『パワーに酔う』と言う事を知る。同クラスの車体で無ければ、追い掛ける事すら出来ない性能は、公道で、高速道路で、誤った全能感に支配される事も知る。
10R発売当時、この車体に並ぶ公道走行可能な市販車は、ほぼ無いというのも大きい。
リフトしない程度のワイドオープン、5,000rpm以上での変速を繰り返せば、公道で追いついて来れる車両は無い。マシンにぶら下がっただけだが、その当時は気が付けない。
おっさんのバイク人生の中で最も、スピード・ツールとして堪能出来たバイクだった。
…まあ、結果から言えば、直に車体性能を自分の力と勘違いしていた事に気が付き、自分の腕が上限に達しても操り切れない車両である事を悟り、降りる事になる訳だが。
ちなみに上で褒め倒しているが、スポーツ走行としては満点でも、街乗りとしては落第点どころか欠陥品としか思えないレベルの車両でもあった事を追記しておく。
ただ、90年代に乗り出し、バイクと言えば高性能なスピード・ツールとして認識していたおっさんにとって最上位のバイクであった事は確かで、今でも心に残る名機である。
逆に、ファッションや移動手段としてバイクを知る世代には、惹かれる事の無いバイクなのだろうとも思う。街乗り最悪・消耗品激高だからなあ、SSは。
ちなみに、10Rに乗っている最中は一度も、彼女(現奥様)に言えなかった事も追記。
2017-05-07 10:19
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