SSブログ

声が、聴こえる。 [G-AXIS]

友人から預かった「それ」に乗り始めて数日。

それまで乗っていたZOOMERの代わりに、と通勤に乗り出してみたのだが、これが思いの他、乗り易く…当初、懸念していた2stへの嫌悪感(4stのみ乗り続けたボクの違和感もあったと思う)が少なく、僅か数日の間に気に入り始めていたのには、自分でもビックリした。

まず、思った以上に乗り味がボクの感覚にしっくりと来る。4stと違い、回せねば進まない上にパワーバンドに入った途端に加速すると言う2st独特のピーキーさ。これが高回転E/gが大好きで、発進加速等スポーツタイプなら捨てて当たり前と断言するボクの感性にとっては、デメリットに写らない。

なにしろ、メインマシンのZX-10Rですら、同様の性格を持っており、それを選ぶボクなのだ。
(更に付け加えるのなら、それを助長する方向にカスタムもしている)

―バイクはな、スロットルを閉じたら、曲がる事すら出来ないんだよ―

かつて、ボクにバイクを教えてくれた―今はいない先輩の言葉を思い出す。

―常にスロットルを開けろ。コーナーに入る時でさえ、パワーバンドの入り口にいられるように。なぁに、速度を維持しつつパワーを出し続ける為に、リアブレーキなんてものがついてるのさ―

コーナーにイン、フルバンク中、センタースタンドを擦りながらもスロットルはパーシャルまで落とさない。「ここ」から加速する!と言うギリギリのラインまでスロットルを開け、リアブレーキで速度を落としつつクリッピングを見つけた瞬間にフルスロットル!既にスリップサインを出していたタイアは簡単に流れ出す…!

…が、サイドに残っていた溝がグリップを回復させ、ハイサイドを誘うように車体がブレる…押え込む!瞬間、背筋を駆け上る快感と背中をじっとりと濡らす汗。震える手。硬く張り詰めた肩…ははっ…ははははっ…面白い!面白いよコレ!!…メットの下、我知らず、下唇を嘗め回す舌の感触にほくそ笑む。


「彼」が呟いた。ボクにだけ聞こえる声で。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:バイク

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。